藤田奈那、祝優勝！CLOSE-UPグラビア

　1／302の栄冠で〝チャンスの順番〟をつかんだシンデレラを初撮り下ろし選抜メンバー未経験からソロデビューへ。

　研究生時代から数えて6年め。努力の才能を持つものの、やや地味な印象のあった彼女。じゃんけんの女神はそんな現役女子大生・藤田奈那に微笑んだ。かくして環境が一変したラッキーガールの素顔に迫る！

　ＡＫＢ48では10期生。心配性かつ努力家な性格が幸いし、パフォーマンス能力は高い。しかし過去に参加した選抜総選挙では５回とも圏外と、なかなか日の目を見なかった藤田奈那。今回のじゃんけん大会ではグー一本で決勝進出。決勝戦では６回連続あいこという緊迫の試合を見せた。

　「３回めのあいこから、お互いに『パーを出したほうが優勝』というのを察してました。すっごい不安だったんですよ。正直、２位がいいなって思ってて」　

　消極的な言葉とは裏腹に、最終的にチョキではなくパーを選んだ理由とは？

　「いま６年めなんです。ＡＫＢ48に、一生いられるわけじゃないですから。なので、せっかくならファンの皆さんに大きな恩返しをしたいなと。そう決断したものの、すごく勇気がいりました。最初にグーで勝ってから、験げんを担いでグー一本でいこうと決めていたので、チョキに変えて負けるのは悔しいなっていう気持ちもありました。（中西）智代梨ちゃんも同じ気持ちだったのではないでしょうか。本当に緊張で手がなかなか開きませんでした」

　そして絞り出した勇気。優勝が決まった後の涙は歓喜ではなかった。

　「不安の涙でしたね。『えー!?　これから先どうしよう！』みたいな。嬉しさはしばらくなかったです。新聞記者の人たちにも、『負けたみたいな写真しかないから不思議だ』って。自分で覚悟してパーを出したくせに（笑）。でも、いまは勇気を出してよかったと思えます。こうやってまたグラビアの仕事もできて」

　水着グラビアの仕事は今撮影で３回めだという藤田。撮られるのは？

　「思っていたより大丈夫でした。グラビア撮影をすると決まってみたら、あまり抵抗がなかったです。むしろ楽しかった（笑）。ずっとやらなかったから、ファンの皆さんも楽しみにしてくれていると思いますね。ファンの方たちの反応を見ていたら『じゃんけん勝ったってなったら、じゃあグラビアだ！』みたいな感じだったんですよ。なので、早く届けられると嬉しいですね。グラビアもそうですけど、優勝してから本当にお仕事が増えたんですよ。いままでは本当に、『ちょっとどうしようかなぁ』って考えてたくらい。なのに、優勝からそのままオールナイトニッポンに出させてもらったり、その次の日も取材があったりして、一気に忙しくなりましたね」

　予期せぬハプニングもあったそうだ。

　「おめでとうメールやＬＩＮＥの着信が多すぎて、携帯が壊れちゃったんです！１件しか来てないのに２〜３回通知が鳴るようになっちゃいました（笑）。でも11期のわかにゃん（名取稚菜）から『チャンスが来るまで待ちくたびれた』『やってきたことは絶対無駄にならないから、絶対大丈夫だから本当に応援するね』って言葉を送ってもらって。あと10期生のグループＬＩＮＥでもみんなで盛り上がりました。『10期に光が当たり始めたね』みたいな」

　まさに下剋上。かくしてスポットライトを一身に受けることとなった彼女は、今後どこへ向かうのか。

　「個人的な願望では全国に行きたいです。ＣＤを出すだけじゃ売れないから、全国に手売りしに（笑）」　じゃんけん女王の強運と、地道にコツコツの精神があれば、今後の活躍は約束されたも同然だ。

Profile

ふじたなな　'96年12月28日生まれ　18歳　出身：東京都　身長：163㎝　血液型：A型　ニックネーム：なぁな　特技：クラシックバレエ　AKB48第10期生として研究生デビュー。'12年、正規メンバーへと昇格を果たし、チームKに所属する

写真◉木村哲夫
スタイリスト・米丸友子
ヘアメイク・武田尚子（メランジ）