【対談】爆笑問題・太田がいまだに勝てない「たけしのネタ」

「覚醒剤が見つかりましたか？」。田中裕二の妻（山口もえ）が妊娠したというめでたい会見で、太田光は報道陣にそう言い放った。タブーなき暴走を続けて30年めを迎える2人が対談を！

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――笑いに対する姿勢には、尊敬しているビートたけしさんの影響も大きい？

太田光（以下・太）そうでしょうね。たけしさんのカツラネタ好きにはかなわないけど（笑）。

田中裕二（以下・田）カツラは面白い、というのが、たけしさんのなかでものすごく強いんだと思う。便乗してコイツも過激に言っちゃったこともある。

太　たけしさんがいると、一個テンションが上がっちゃうから（笑）。

――爆笑問題にタブーはない？

太　そりゃ、ありますよ。差別的なことや、人が死んだ事件とかね。自分の母が亡くなったとき「どうも、トランプです」なんて言ったけど、それはちょっとした軽口ですよ。

――元祖毒舌のビートたけしさんに憧れた太田さん。「たけしの亜流」と呼ばれることに葛藤はなかったのか。

太　たけしさんのやらないことをやろうと思ったのが、『太田総理』（※1）。まったく笑いなしで討論するのは、たけしさんはやらないだろうと考えたから。

田　お笑いナシの社会問題や政治の番組なんで、俺の仕事がなくなっちゃったんですよ。

太　で、田中がやめたいと言うんで、あの番組は終わったんです。

田　いや、違いますから。いろんな事情があって終わったんだよ！　『サンジャポ』は15年やってるけど、もうひとつ、ドリフの『全員集合』とかナイナイだったら『めちゃイケ！』みたいな、バラエティの代表作が欲しいです。

太　『シャボン玉ホリデー』みたいなコントあり歌ありの、ホントのバラエティ。なかなか実現できないけど。

――夏には田中に子供ができる（※2）。

太　今後はイクメンを押し出すからね。

田　それはないわ！

太　ブログとか始めちゃったり。

田　ブログもしないし、ツイッターもしねえよ！　イクメンも嫌なんだけど、それは確かにやらざるをえないです。子育てはホントに大変だからさ。

――金玉ネタ（※3）は続ける？

田　べつに続けていくということでもないんだけど。今の若いコはもう知らないんだから。玉取ったことを。

太　あの玉でどれだけ稼いだか。あれは素晴らしい。感謝していますよ。今度は竿を取っちゃおうか。

田　女になっちゃうだろ！　でもまあ、そんなくだらないことで笑っている平和な日本が、俺は好きです（笑）。

※1　太田総理　『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。』（日本テレビ系）。太田が笑いナシで政治をマジメに語る姿が反響を呼んだ。'10年8月に終了。

※2　田中に子供ができる　'15年10月に入籍した妻の山口もえとの間に第一子ができたことが判明。1月に会見を開いた。今夏にも出産予定。

※3　金玉ネタ　'00年10月に田中が肥大した左睾丸を摘出。玉が一個となってしまった。太田はネタとして使い続けている。

（週刊FLASH 2017年2月14日号）