社会・政治
「乾杯では『スコール!』と」群馬県千代田町の“珍条例”に「アルハラでは」の懸念…経緯と対策を担当者に聞いた
「乾杯の際は、声高らかに『スコール!』とご唱和ください」
12月3日、群馬県千代田町が、こんな条例を制定して話題になっている。
「条例の正式名称は『千代田町産ビール等による乾杯を推進する条例』です。千代田町にはサントリーの工場があり、『ビールの町』としても知られています。その魅力をPRしようという意図で、条例が制定されました。施行は2025年1月1日からとなります」(地元関係者)
乾杯のかけ声を条例で決めるという、なんともユニークな試みだが、どうしてこの条例の制定に至ったのか。千代田町の担当者に聞いた。
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「千代田町は、ふるさと納税の返礼品としてサントリーのビール製品を扱っており、そちらがとても好評であることから『ビールをより、盛り上げたい』ということで、制定に至りました。サントリーさんでは、乾杯のときにデンマーク語の『乾杯』を意味する『スコール!』と言うことから、このかけ声を、私どもも採用させていただくことになりました。イベントや行事、忘年会、新年会などの『乾杯場面』で発声していただければと思います。県内では初の試みですが、もちろん、強制ではありません」
一方、気になるのは、昨今、注目されている「アルコールハラスメント(アルハラ)」との兼ね合いだ。乾杯を促進するという側面がアルハラになるのではないか、と懸念する声も、地元からは聞こえてくるという。「スコール!」で盛り上がるあまり、そうしたことになる心配はないだろうか。
「町民からの反応はまだ届いていませんが、もちろん、アルコールハラスメントにならないように、留意していただきたいと思います。
名称に『ビール』とついていますが、(地元製品には)ソフトドリンクなどもありますから、アルコールが苦手な方は、そちらで乾杯してくださるようにお願いいたします」(前出・担当者)
「おもしろ条例」が発端となって町おこしにつながればよいが、飲みすぎにはくれぐれもご注意を。